3-2. 変形ドングリ

 一般に、ドングリはへその中心から首に至るまでの直線を軸にした、楕円体に近い形をしています。このようにきれいな形をしているのは、種子散布の担い手である鳥獣達による移送の利便性に配慮して、ドングリ自身が進化を遂げた結果だと私は考えています。

 対称的な美しい形をしたドングリの中にあって、捩れたり、部分的に膨らんだりした変形ドングリは一際目立つ存在です。セクション3-2-1で紹介した変形ドングリ “ 変形くん ” は、多果として発現して最終的に1個を除いて他の堅果が退化消滅したことによって生じたものと考えられますが、それ以外にも様々な要因でドングリは本来の姿から大きく歪んでしまうことがあります。

 このセクションでは、美しいドングリとは対極にあるちょっと不細工で愛嬌のある変形ドングリ達の素性について考えてみます。
3-2-1. 変形ドングリ “ 変形くん ” の謎にせまる
3-2-2. 変形ドングリの世界
3-2-3. 堅果が変形する諸々の要因
3-2-3-4. 殻斗の構造欠陥