6. 大泉緑地の素敵なドングリ達

 大泉緑地は大阪府の南部にある広大な緑地公園です。大阪府下には他にも大規模な公園がたくさんありますが、同園はドングリの結実量とその大きさで他を圧倒しており、まさに京阪神におけるドングリの総本山といっても過言ではありません。

 そんな大泉緑地も、私が小学生の頃初めて遠足で訪れた時には、たくさんの木々が繁茂する現在の景観(下図A参照)とは程遠いものであったことを朧げに記憶しています。実際に、国土交通省が掲載している国土情報ウェブマッピングシステムの空中写真で、昭和49年当時の様子を振り返ってみると、開発したばかりの用地に植栽された幼木が疎らに点在するだけの殺風景な場所であったことが判ります(下図B参照)。それが僅か30年ほどで、現在のように大きな樹木が林立し、小鳥がさえずる森の様相を呈するまでに変貌を遂げるのですから、自然の生命力の豊かさには本当に感服します。


図A. 現在の大泉緑地 [ Yahoo地図の航空写真より (画面右側が北) ]

図B. 昭和49年頃の大泉緑地 [ 国土交通省HPより (画面右側が北)]


 私が大泉緑地で本格的にドングリを採集するようになったのは、今からちょうど5年前になりますが、とにかく想像をはるかに超えたたくさんのドングリの樹と多様な形態のドングリに度肝を抜かれました。それ以来、毎シーズン週2〜3回のペースで早朝から足繁く通いつめる内に、ここが京阪神では他に例の無いドングリの採集スポットであることを確信するに至ったのです。
 とりわけ、店頭で販売されている丹波栗(天津甘栗ではありません)を想わせる巨大なクヌギのドングリが、9月の中旬から10月の下旬にかけて園内の至るところで雨霰のように落下してくる光景は圧巻です。
 
 このセクションでは、関西屈指のドングリ天国 “大泉緑地” が誇る巨大ドングリや風変わりなドングリの数々を紹介しながら、同園の魅力に迫りたいと思います。
6-1. 大泉緑地の巨大ドングリ群
6-2. 大泉緑地の奇妙なドングリ その1
6-3. 大泉緑地の奇妙なドングリ その2
6-4. 大泉緑地の奇妙なドングリ その3
6-5. 大泉緑地のどんぐり採集マップ
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