ブナ科の樹木には、開花してその年に結実する一年成と、開花した翌年に結実する二年成がありますが、なぜ同じドングリを結実するのに、一年成の倍以上もの期間を要する二年成というシステムが存在するのでしょうか。私自身、ドングリに興味をもつようになってから、ずいぶん長い間このシステムにどういうメリットがあるのか全く判りませんでしたが、様々な角度から根気よく調査を続けてきた結果、数年前にようやくこのシステムのもつ素晴らしさが理解できるようになりました。
このセクションでは、二年成というシステムのメリットについて自論を展開します。さらに、このシステムがもつメリットと相反する傾向をもつ二つの事象との関連性について考察した結果、年成というものがその種に固有の不変的な性質ではなく、流動的なものである可能性が浮上してきたので併せて詳解します。
(注) このセクションに掲載している写真については、一切の転載を許可しておりません。
<関連記事>
・ セクション8 カテゴリー別リスト 【 年成 】 参照
・ セクション22 “ 季節外れのドングリの花 ”