アラカシQuercus glauca )
 花軸 (花期 : 4〜5月)

 雌花軸は、新枝の上方にある葉腋に立つ穂状花序です。一方、雄花軸は新枝の下方に垂下する長さ50〜100mm程度の尾状花序です。1本の雄花軸には20〜30個の雄花が咲きます。
 長さが異なる雌花軸

 雌花軸には、軸長が10〜20mm程度の短いものと30mm以上の長いものがあります(図23-6-2参照)。前者の花軸には雌花が1〜3個、後者には5〜8個が咲きます。他の樹種に比べると、アラカシやシラカシは両性花を発現しやすい傾向があります。また、これまでの経験的に言うと、両性花は花軸が長い個体でよく見られます。因みに、多果の雌花が発現しやすいのも花軸が長い個体です。

 両性花の形態例


 両性花が結実したドングリ

 雌花ライクな両性花(雌花に雄蕊がある構造)については、普通の雌花と同様に結実します(図23-6-6参照)。