4. 雄蕊が一つしかない雄花序

 シラカシに限らずブナ科の雄花序は、複数の雄蕊が苞に囲まれたものが一般的です(図21-4-1参照)。

 ところが、稀に1つしか雄蕊をもたない雄花序を目にすることがあります(図21-4-2参照)。私がこの形態のものを目撃したのは全て雌花軸であり、雄花軸では一度もありません。

 また、こういう雄花序が見られるのは、多果の雌花や両性花(*)を大量に開花する個体に限られています。

* このHPでは、雄蕊と雌蕊のあるものを両性花(両性形態の花)と呼びます。