24. 雄花軸から分岐した雄花軸 その2

 マテバシイ属やシイ属の花軸ほどではありませんが、コナラ属でも雌雄の花軸が分岐した姿を見かけます。通常、分岐した花軸は、樹木全体のほんの一部の新枝にしか見られませんが、個体によってはほとんどの新枝で目にすることもあります。図21-24-1は雄花軸が分岐したシラカシの例ですが、この個体では確認できる範囲のほとんどの新枝に分岐した花軸が認められました。

 図21-24-2は、図21-24-1の個体から採集した雄花軸の例です。このセクションの7項で紹介したクヌギの例のように、軸の先端付近が分岐したものをよく見かけますが、このシラカシの雄花軸は根元付近で分岐したものばかりでした。

 因みに、雄花軸全体で分岐が見られた例を図21-24-3に示します。図21-24-1とは異なる個体で撮影したものですが、このような形態のものは、現時点でこれが唯一です。