22. 雌雄の花が併存した花軸
 マテバシイ属やシイ属の樹種では、花軸に雌花と雄花が併存する姿をごく普通に目にしますが、コナラ属ではあまり目にすることはありません。但し、コナラ属の中でも両性花(両性形態の花)を大量に発現する個体では、樹種を問わず雌花軸の先端付近にしばしば雄花を咲かせた姿を目にすることがあります。
 一方、コナラ属の中でもシラカシやアラカシのように多果を大量に発現する個体や、季節外れに開花するコナラやナラガシワのような特殊な個体では、雌雄の花や両性花が一つの花軸に併存する姿をごく普通に目にすることができます。図21-22-1〜2は、そのような個体で撮影した花軸の例です。