20. 分裂する葉
 掖谷公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] にあるシラカシの中に、葉先が2つに分裂した普通葉を発現する個体があります。図21-20-1の個体では、2018年に初めて目撃して以来、少なくとも毎年20枚の新葉でこのような分裂葉を確認してきました。

 分裂葉は葉先の近くで主脈が2つに分岐したもの(図21-20-2 上段参照)もあれば、葉柄にほぼ近い部分で分岐したもの(図21-20-2 下段参照)もあり、それらの形態は様々です。

 
 これまでに、同園以外のシラカシで分裂葉を目撃したことは皆無ですから、とても珍しい事象なのかもしれません。ただ、同園には図21-20-1の個体と同様に、大量の分裂葉を発現する個体がもう一つあります(図21-20-3参照)。

 2021年に、確認できる範囲で86枚もの分裂した新葉がこの個体で発現しました。その時に採取したものの一部を押し花にしたのが図21-20-4です。いろんな形の分裂葉があってなかなか興味深いです。