11. 最小の雌花序軸

 スダジイやツブラジイで、雌花軸から分岐した花軸をしばしば目にします。分岐した花軸がたくさん見られる個体には共通点があり、いずれも1つの殻斗が複数の堅果を包含した多果形態の幼果を大量に着けます。

 2017年の5月に、兵庫県神戸市にある掖谷公園のツブラジイで、雌花軸から分岐したたくさんの雌花軸を見つけました(*)。図21-11-1は、開花からおよそ3ヶ月が経過した果軸の状態です。この個体では、多いものだと1本の果軸から5つも分岐していました。
* セクション8の雑記254を参照願います。図21-11-1の一番右側にある分岐した果軸が、雑記254で私が5果と早合点しそうになったものです。

 さらに、同じ個体で高さ2mm程度の台座のようなものによって果軸から底上げされた幼果を見つけました(図21-11-2参照)。この台座のようなものも分岐した果軸の一つの形態で、おそらく果軸として視認できる最小クラスのものではないかと思われます。