これまで、美しいドングリや素敵なドングリをテーマにこのHPを作成してきましたが、このセクションの主役はドングリではありません。昆虫、しかも成虫では無くムニュムニュと動き回る幼虫です。芋虫系がダメな方は、このセクションをご覧にならない方がいいかもしれません。
私が敢えてこのHPで不気味な幼虫にふれるのは、彼らがドングリに変形をもたらす非常に重要なファクターであることに気づいたからです。変形ドングリをこよなく愛する私としては、この事実を公表せずして変形ドングリを語ることができなくなってしまいましたので、不評を覚悟の上で敢えてこのセクションを開設しました。
ドングリに寄生する昆虫には、一般に ” ドングリの虫 “ としてよく知られているハイイロチョッキリ [ オトシブミ科(学名:Mechoris ursulus) ] (*)やコナラシギゾウムシ [ ゾウムシ科(学名:Curculio dentipes) ] (**)のような甲虫類や、他の甲虫類が開けた産卵孔から侵入して、種子を食べて成長するクロサンカクモンヒメハマキ [ ハマキガ科(学名:Cryptaspasma trigonana) ] のような蛾の仲間がいます。
でも、このセクションで紹介するのは、これらの甲虫類や蛾の仲間ではありません。一般にはあまり知られていないタマバチ [ 膜翅目タマバチ科 ( Cynipidae ) ] やタマバエ [ 双翅目タマバエ科 ( Cecidomyiidae ) ] といった、体長わずか2〜3mm程度の非常に小さな昆虫です。以下に、これらの昆虫がどのようにドングリに寄生するのか、これまで私が独自に調査してきた結果を紹介します。
私は昆虫に関して全くの素人なので、取得した調査結果を解釈をするのに多くの方々からアドバイスを頂きました。とりわけ、これらのミクロな昆虫の生態について懇切丁寧に教えて下さった 明石・神戸の虫 ときどきプランクトン の管理人様には心から感謝しています。
(注) データの無断転載はご遠慮下さい。
[ 関連記述 ]
・ セクション8 “ 雑記020: ついに出た! 〜ドングリに潜む謎の虫〜 ”
・ セクション8 “ 雑記032: 自然が創り出した秘の芸術作品 ”
・ セクション8 “ 雑記036: 寄生虫が創出する変形の美 ”
・ セクション8 “ 雑記043: 奇妙なコナラのドングリから虫が出てきました ”
・ セクション8 “ 雑記045: 謎の虫は、全て同種のタマバチなの? ”
・ セクション8 “ 雑記064: 遅れて来た第二のタマバチ? ”
・ セクション8 “ 雑記071: タマバチが堅果に産卵する時期について ”
・ セクション8 “ 雑記076: 羽化する直前のタマバチの蛹 ”
・ セクション8 “ 雑記079: 学名: Synergus itoensis ”
・ セクション8 “ 雑記104: 仙台にて 〜ひとときのドングリ採集〜 ”
・ セクション8 “ 雑記113: たぶん、文献未記載種でしょう ”
・ セクション8 “ 雑記124: 見慣れない奴が出て来ました ”
・ セクション8 “ 雑記132: マテバシイのドングリの中から... ”
・ セクション8 “ 雑記153: 間違って産卵したんでしょうか? ”
・ セクション8 “ 雑記183: ウバメガシの堅果に見られる激しい凹凸 ”
・ セクション8 “ 雑記236: やっと羽化に成功しました! ”
・ セクション8 “ 雑記248: 遠く離れた小さな島にもいました☆ ”
・ セクション8 “ 雑記251: マテバシイだけじゃ無かったんだ ”
・ セクション8 “ 雑記253: 産卵シーンを目撃しました! ”
・ セクション8 “ 雑記274: 約束のタマバエ ”
・ セクション8 “ 雑記277: あらたなタマバエの幼虫現る ”
・ セクション8 “ 雑記399: 別種のタマバエ?? ”
・ セクション8 “ 雑記411: 虫瘤にも負けず ”
・ セクション8 “ 雑記485: たぶん、久米島全土に生息しています ”