31-3-3. 転換事例 3

 二年成から一年成に転換した三つ目の事例は、2025年の10月、西神中央公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で一つ目の事例を目撃したすぐそばにある個体で見つけました。一年成に転換したドングリは、樹上のかなり高所に結実していたので、採集して詳しく観察することはできませんでした。

 
 これまで一年成に転換したドングリを結実したものと同様、この個体も多い年には春に開花した雌花序の半数以上が異常成長します。この図の中にも、春に開花して異常成長した幼果が多数認められます
(*)
* 前年の春に開花した幼果は、翌年の秋には枯死しているので、それを春に開花して異常成長した幼果と区別するのは容易です。
 一年成と二年成を識別するポイントは、そのドングリが結実した果軸の腋に普通葉が残存していること、あるいはそのドングリの下方の枝に冬芽が立っていることですが、結実した枝が短か過ぎて、この図からはいずれの条件も満足していないように見えますが、春に開花して異常成長した幼果が同じ枝に存在するのは、このドングリが一年成であることの確かな証拠です。
 この個体の二年成のドングリは、例年9月中頃に結実するので、この一年成のドングリと二年成の結実のタイムラグは一ヶ月程度と考えられます。