カシワ(Quercus dentata)
 殻斗を覆う鱗片は細長ですが、アベマキやクヌギに比べると薄くて柔らかいものが一般的です。但し、コナラやナラガシワ等と交雑して、両者の特徴を兼ね備えた瓦状の鱗片のものもよく見られます。


 特定のアベマキやクヌギに見られるのと同様に、カシワにも外側を覆う鱗片が殻斗の内壁にまで回り込んだ珍しい殻斗が存在します(図2-2-4-1 最下段、左端参照)。また、カシワの殻斗の内壁には薄っすらと目立たない程度の微毛があるものが普通ですが、稀にアベマキの殻斗の内壁のようにかなり毛深いものもあります(図2-2-4-1 最下段、中央参照)。