第2ステージ

1本の穂状の花軸が立つ花軸専用の新枝が現れる

(花序の特徴)

1. 短い新枝に、主に雄花から成る雄花軸が1本立つ場合と、主に雌花から成る雌花軸が1本立つ場合がある。

2. 花には、雄蕊と雌蕊をもつ両性花(両性形態の花)や、殻斗の元になる器官に複数の雌花が咲いた多果形態のものが混在する。

 短い新枝を通して花軸(雄花軸、雌花軸)が1本だけ現れたものをウラジロガシで確認しています(図30-2-1参照)。雌花軸のほとんどの花は、多果形態の雌花(両性花含む)です。


 雄花軸については、現在のコナラ属の樹木でも冬芽から普通葉を伴わない短い新枝に複数本が垂下しますが、当時の雄花軸は垂下した細長い尾状花序ではなく、立ち上がった太い穂状花序です。因みに、図30-2-2はナラガシワで目撃した立ち上がった太い穂状の雄花軸の例です。