シラカシ

　国産のアカガシ亜属のドングリの中で、アラカシ、シラカシ、ウラジロガシの３種は形態がとてもよく似ており、堅果の全体的な形状や質感でこれらを識別するのは困難です。但し、堅果の首回りの構造を見ると３種３様で、それぞれの特徴を把握すれば100％識別できます。

　シラカシの首にはウラジロガシと同様に微毛が密生していますが、前者の方が後者に比べて毛足が短いのが特徴です。いずれも花柱の周辺の首の部分に輪状構造物（圧迫痕）がありますが、シラカシはウラジロガシに比べて微毛が短いので輪が明瞭です。また、首回りの果皮に微かな窪みがあり、首と肩の境界が明確なところもアラカシやウラジロガシには見られない大きな特徴です。