クヌギの堅果は、茶色や焦茶色、橙色、赤黒色等の単色で滑らかなものが普通ですが、薄っすらと黒い縦縞があるものや、果皮に彫刻したような模様があるものもあります。
(典型的なクヌギのドングリ)
(薄っすらと黒い縦縞があるドングリ)
成熟したばかりのドングリには、薄っすらと黒い縦縞が見られるものが少なからずあります。
(縦に細かい溝があるドングリ)
細かい溝のせいでザラザラした触感です。
(へその周りに鱗状の模様があるドングリ)
ドングリの成長過程において、殻斗と堅果の接続部分に生じた欠陥が原因で、果皮の形成に異常を来したのかもしれません。以前、アベマキでも目撃した事例を紹介していましたが、あらためて確認したところその個体はクヌギでした。もしかすると、この現象はクヌギのドングリに特有のものかもしれません。
(ランダムな波状の模様があるドングリ)
たぶん、鱗状の果皮と似たような理由でこういう模様が現れたのでしょう。艶々した滑らかなドングリもいいですが、こういう彫刻したような模様があるドングリもなかなか味わい深いです。