5-1. ドングリを撮影しよう

 生命あるものをありのままの姿形で保存することは不可能です。そこで、私は落下したばかりの瑞々しいドングリの姿を、できる限り忠実な写真の形で残すようにしています。ドングリを撮影するのに、高級なカメラや撮影上のテクニックは必要ありません。スキャナーの台にドングリを載せて走査するだけで、簡単でしかも美しく撮影することが出来るのです。

 CCD方式のスキャナー(図5-1-1参照)は被写界深度が深いので、直径が25〜30mm程度のドングリ(被写体の半面だけが撮影されるので、奥行きは直径の約半分になります)であれば、全体像を鮮明に撮影することが出来ます。
 撮影した写真は、パソコン用の画像処理ソフト(図5-1-2参照)を使って加工することで、キズやゴミの無い美しいものに仕上げることが出来ます。
 また、ドングリのそばに定規を置いていっしょに走査することで、採集したドングリの実寸法も記録することが出来ます
(*)
* ドングリは必ずスキャナーの台の中央付近において走査して下さい。ドングリを置く場所が台の中央から離れるにつれて、実寸法からのズレが生じます。

 このようにして、私は採集した当日に撮影した写真に、採集時期や採集場所等を記入したファイル形式でデータを整理して保存しています(図5-1-3参照)。