雑記621. 2026.11. 2
“ リアル紐状堅果 ”
 多果多産のシラカシではそれほど珍しくない紐状堅果(図8-621-1参照)ですが、それ以外の樹種で目にすることは極めて稀です(*)。
* 紐状殻斗に収納された堅果(極細堅果)は除きます。

 ただ、例外的にシラカシと同じぐらい多果を大量に発現するスダジイ(図8-621-2、図8-621-3参照)では、これまで極稀に紐状堅果に遭遇したことがあります(**)。
** スダジイの紐状堅果については、セクション18 [ どんぐり美術館 ] の作品No.31(作品名:エリマキトカゲ)をご覧ください。

 
 このように、シラカシ以外ではなかなかお目にかかれない紐状堅果ですが、先日初めてスダジイと同じシイ属のツブラジイでも紐状堅果を包含した2果のドングリを見つけました。

 紐状堅果を見つけたのは、多果を発現しやすいスダジイの個体と同様、しばしば大量の多果を発現するツブラジイの個体でした。ただ、今年は樹上を確認しても多果は全く結実しておらず、かろうじて樹下に2つの多果を着けた果軸が1本落ちていただけでしたが、その一方の殻斗の内側に紐状堅果が残留していたのです(図8-621-5参照)。

 
 この紐状堅果は、シラカシやスダジイでこれまで見た中でも、紐という言葉に最もマッチした“ リアル ” 紐状堅果でした。できれば、この2果のドングリを完品で採集したかったのですが、残念ながら紐状堅果と同居していたもう一つの堅果は見つかりませんでした。