ケース9. 堅果の肩の辺りに形成された殻斗 その2

 
 堅果の肩の辺りにもう1つの小さな殻斗があるドングリについて、以前ケース5で紹介しました。その当時は、このような形態のドングリに再び出会うことは無いだろうと思っていたのですが、2011年に掖谷公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] でたくさん結実したシラカシの多果ドングリの中に、これと類似したものを幾つか目にすることが出来ました。代表的なものを図17-1-9-1に紹介します。

 いずれのドングリも、肩の辺りに小さな第二の殻斗があります。この小さな殻斗は、殻斗本体から空間的に分離されているように見えますが、個体2を見ると、両者を繋ぐ中間媒体のようなものが堅果の表面にあるのが判ります(図17-1-9-2参照)。ケース3にも、これと同じようなものが見られます。これらは、殻斗本体からこの小さな殻斗まで延伸してきた維管束であると考えられます。


(追記)
 その後の調査で、殻斗から離れた堅果の表面に形成された小殻斗は、殻斗の内側から延伸した果軸に着いた幼果(堅果は退化消滅)であることが判りました。詳細は、セクション8の雑記303を参照願います。