ケース2. 殻斗についた奇妙な物体 その1

 図17-1-2-1はシラカシのドングリから堅果を取り外して殻斗だけを撮影したものですが、殻斗の内側に奇妙な物体が見られます。殻斗の裾についた捩れた殻斗のようなものに向かって離層の痕跡が延伸しており、その中間に瘤のような物体が介在しています。
 この瘤のような物体は堅果ではないかと思うのですが、だとすると両端に殻斗が存在することになるので、ドングリの基本構造と矛盾します。 

(追記)
 その後の調査で、図17-1-2-1の小さな瘤状の物体は殻斗の内側に立つ果軸で、その先にある捩じれた殻斗は果軸に着いた幼果(堅果は退化消滅)であることが判りました。ですから、厳密に言うとこれは単果です。詳細は、セクション8の雑記303を参照願います。