雑記092. 2012. 9.20
“ 秋に咲いたマテバシイの花 ”
 秋に開花するシリブカガシ(マテバシイ属)を除くと、国内に自生するドングリの樹は全て春に開花するのが通説ですが、マテバシイの中には春だけでなく秋にも開花する個体が少なからず存在することが判りました(図8-92-1参照)。

 秋に開花した個体を目撃したのは、あらたにドングリ採集スポットとして開拓したばかりの “ シイの実公園(*) ” です。昨日あらためて現地を訪れた際に、全てのマテバシイをチェックして廻ったところ、総計130本が植栽されていました。

 これまで、京阪神各地のドングリの名所を訪ねてきましたが、一箇所にこれだけ多くのマテバシイが集結しているのを目にしたことはほとんどありません。比較的マテバシイが多い京都御苑 [ 所在地 : 京都府京都市 ] や鶴見緑地公園 [ 所在地 : 大阪府大阪市 / 守口市 ] ですら、植栽されている数はここの半分に満たなかったと思います。
* シイの実公園については、雑記91を参照願います。

 シイの実公園で、この秋に開花したマテバシイは全部で3体でした。いずれの個体も成熟したドングリだけで無く、今年の春に咲いた果軸もあったので、春と秋の年に2度開花したと考えられます(図8-92-4参照)。

 
 秋に咲いたこれらの花が、来年の秋に無事結実するかどうか引き続き調査してみます。