雑記063. 2011.10.19
“ 泉北ニュータウンの雑木林にて ”
 大阪府の南部にある泉北ニュータウンは、堺市と和泉市にまたがる丘陵地帯を切り開いて開発された街です。幼少の頃の住まいが堺市内にあったので、この辺りには少しばかり土地勘があるのと、大泉緑地(*)や大阪府立大学(**)といった京阪神でも有数のドングリ採集スポットが近くにあることから、しばしば泉北ニュータウン内の公園や緑地にも足を運んでいます。

 ネットで検索して初めて知ったのですが、大阪府が泉北ニュータウンの開発に着工したのは、私が生まれた1965年(昭和40年)だそうです。ニュータウンの歴史を一読してからこの辺りをあらためて散策してみると、私と同時代の歴史を歩んできたこの街に、幼い頃に住んでいた街の面影が重なって、シンミリとした気分に浸ってしまいました。
  * 大泉緑地については、セクション4、もしくはセクション6を参照願います。
** 大阪府立大学については、セクション4の概要を参照願います。

 この辺りで私がよく散策するのは、主にニュータウン内を貫いて敷設された泉北高速鉄道の “ 泉が丘駅 ” から徒歩30〜40分圏内にある地域です。開発当時、計画的に植栽されたのか、あるいは元々そこにあったものを利用したのか判りませんが、竹城台や宮山台の辺りには、住宅街の中にクヌギやアベマキの雑木林が点在しています。それらの一つ一つは、どこにでもありそうな雑木林ですが、ここで採集出来るドングリには、大泉緑地にでも行かないと拾えないぐらい大きなものがたくさんあります。

 クヌギやアベマキのドングリ(堅果)は、堅果の重量が14gを超えると相当大きな部類に入りますが、先日竹城台の近辺で採集したものはどれも15g以上ある大きなものばかりでした(図8-63-3〜図8-63-5参照)。

 こんなに立派なドングリが街中のあちこちに普通に転がっているというのに、いつ行っても喜んで拾い集めているのが私一人だけというのも何だか変な話ですよね〜。きっと、街ができてから彼是30年以上経つから、入居してきた当時の子供達はみんな大きくなって、街の住人の大半はドングリに無関心な年配の方か、お年寄りばかりなんでしょう。

 先月カルチャースクールを受け持った子供達(富士小学校2年生)なら、きっと無我夢中で拾い集めるんだろうな〜.....そう思うと、このまま動物達の食糧にもならずに朽ち果てていくだけのドングリが、もったいなくてなりませんでした。