雑記608. 2026. 6.13
“ カシワのラマスシュートに... ”
 京阪神におけるカシワの花期は、4月下旬から5月上旬頃です。

 カシワの花序は、新枝の下方に尾状の雄花軸が垂下し、新枝の先端か、あるいはそこから数節下方にある葉腋に穂状の雌花軸が立ちます(図8-608-2、3参照)。

 
 他のコナラ属の樹木と同様に、カシワも通常の花期が過ぎてしばらくすると、新枝の冬芽が開いてラマスシュートが出現します。通常、コナラ属のラマスシュートは花序を伴いません
(*)が、先日港湾緑地南公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で、花序のあるカシワのラマスシュートを目撃しました(図8-608-4参照)。
* コナラやナラガシワで季節外れに開花する個体では、しばしば花序を伴うラマスシュートが出現します。

 この個体は、例年4月下旬に開花しますが、開花から一ヶ月が経つ頃にラマスシュートが出現します。当日はこの図ともう一箇所にラマスシュートが出現していましたが、花序を伴ったものは前者だけでした。

 新枝の先端とそこから2節ほど下方の葉腋にそれぞれ雌花軸が立っていましたが、4月下旬に見られるカシワの花序と形態は変わりませんでした。そして、花序を伴うコナラやナラガシワの個体と同様、ラマスシュートに雄花軸の存在は認められませんでした。


 以前、この個体の樹下で通常の花期のものとは異なる形態の花序(**)を見つけたことから、このカシワは季節外れに開花している可能性が高いと判断し、以来この個体の動向に着目してきました。その結果、今回想定通り “ 季節外れの開花 ¨ を確認することができましたが、以前樹下で採集した奇妙な花序ではありませんでした。今後、別のタイミングであらたな花序が出現するかもしれませんので、引き続きこの個体をマークします。
** 雑記581を参照願います。