雑記605. 2026. 4.25
“ 雄花序に見られる多果形態 ”
 昨年の9月〜12月にかけて、掖谷公園 [ 所在地:兵庫県神戸市 ] のウラジロガシに季節外れの花が咲きました。それらの花序の多くは、雌花序だけでなく雄花序も多果形態のものが大半を占めていました(*)。とりわけ、これまであまり着目してこなかった雄花序のほとんどが、苞の中に3つの雄蕊の塊をもつ多果形態であるのを目の当たりにした時には、少なからず感動しました(図8-605-1参照)。
* 雑記587〜589を参照願います。

 
 それ以来、雌花序だけでなく雄花序についても注意して観察するようになると、コナラの雄花序の中にも単果形態のものに混ざって、多果形態のものが数多く存在することが判りました(図8-605-2参照)。

 
 現在、我々が目にする雄花序は、苞のわきに雄花が1〜3個つきます。一方、雌花序は苞のわきに雌花が1個です。これまで、なぜ雌雄の花序の形態に違いがあるのか理解できませんでしたが、雌雄の花序とも元々は多果形態から始まり、現在に至るまでに雌花序がほぼ単果形態に収束したのに対して、雄花序は未だ収束しておらず、多果形態と単果形態が混在した状態にあると考えればいいのかもしれません。