雑記602. 2026. 3. 3
“ 多果多産のアカガシ ”

 先月、宰相ヶ岳 [ 所在地 : 兵庫県三田市 ] の山中にある1体のアカガシの樹下で、大量の多果を見つけました(*)。この個体は、片側が急斜面の崖のところに立地しているので、残念ながら全ての多果を採集することはできませんでしたが、それでも開花から一年未満の小さな幼果を除いた多果の総数は、259個に上りました。図8-602-2は、採集した多果の一部です。

 シラカシを除くと、アカガシ亜属の樹種ではツクバネガシやウラジロガシと同程度に多果を結実しやすいアカガシですが、それにしてもこの個体における多果の発生状況は、これまで見てきた同種の中でも群を抜いていました。
* 雑記601を参照願います。

 
 今回採集した多果には、殻斗の内側に離層が形成された完熟のドングリが多数認められました。さらに、シラカシ以外ではツクバネガシでしか見たことがない紐状殻斗のある多果も複数個見つかりました(図8-602-6参照)。

 今回は、アカガシのドングリで未確認だった紐状殻斗のある多果を紹介しましたが、他にも多果多産のシラカシですら目にしたことのない異形の多果も見つかりました。次回は、それらについて紹介します。