雑記006. 2009.11.16
“ 最後のドン探 ”
今から5年前、私がドングリに興味をもち始めて間もない頃に、下の娘と二人でドングリ探検隊を結成しました。結成当初から4年間は、シーズン毎に3〜4回のペースで京阪神の各地を二人でドン探(二人の間でドングリ探検の事をこう呼んでいます)していたのですが、娘も今年で小学校5年生になり、なかなか誘ってもいっしょに出掛けてくれなくなりました。
ところがそんなある日、小学校で開催される秋の行事の一つに御箸を使ってドングリを受け渡しする競争があって、娘がその競技で使用するドングリを収集する係りに任命されたのです。さすがに今回は、学校からの指令とあって自らドングリ探検隊の活動再開を志願してきました。そんなわけで、秋晴れの15日は久しぶりに娘とのドン探が実現したのです。
学校に持って行くのは、大きいドングリ(クヌギ等)と小さいドングリ(シラカシ、アラカシ等)をそれぞれ60個ずつだそうです。今の時期、シラカシやアラカシのドングリならどこでもきれいなものが拾えるのですが、クヌギに関しては京阪神のほとんどの所は10月中に落下が終了しています。ですから、今頃行っても、発芽して割れていたり、堅果の表面が風雨に曝されて腐食しているドングリしか落ちていません。
でも安心です。ドングリ探検隊は伊達に何年間もドングリ探索をしてきた訳ではありません。11月中旬でも、大きくてしかも新鮮なクヌギのドングリが拾える場所は、ちゃ〜んと把握しています。その一つが、セクション4のドングリ採集スポットで紹介した “ はじかみ池公園 ” です。ここは、自宅から徒歩で20分程度の距離にある “ マイ・ドングリフィールド ” でもあります。
兵庫県内の西宮市にある塩瀬中央公園もそうですが、ここも11月の上旬から中旬に掛けてクヌギのドングリが落下するところなので、ちょっと時期外れのクヌギのドングリ拾いを楽しむには絶好の採集ポイントです。
当日は、お昼前からドングリを入れる袋やカメラを持参して出掛けました。園内には、例年よりもたくさんの大きなドングリが、樹下にたくさん落ちていました。まるで、我々ドングリ探検隊がやってくるのを待っていたかのようです。久しぶりのドン探で、袋一杯の大きなドングリが拾えて娘も大喜びでした。中でも、へそと花柱がほとんど引っ付きそうな超変形ドングリ(図8-6-3参照)に遭遇した時には、二人揃って感激してしまいました。案外、似たもの親子なのかもしれません。
私としては、これからもドン探を続けて行きたいのですが、娘が私につき合ってくれるのはたぶんこれが最後でしょう。昨日は思い出に残る楽しい一日でしたが、もう二度とこの日が来ないのかと思うとちょっぴり寂しい気分です。