雑記582. 2025. 8. 9
“ 猛暑のせいでしょうか? ”
クヌギやアベマキの葉についた小さくて丸い形をしたものは、クヌギハマルタマバチ [ 学名 : Aphelonyx acutissimae ] が寄生した虫瘤(クヌギハマルタマフシ)です。先日、通勤途中の摂津伊丹廃寺跡 [ 所在地 : 兵庫県伊丹市 ] に立ち寄ったら、ここのアベマキの普通葉の表面にも、この虫瘤がたくさん付着していました(図8-582-1参照)。
ところが、この虫瘤が大量に付着した個体で、普通葉だけでなく、ドングリの殻斗にもこの虫瘤が付着したものを見つけました(図8-582-2参照)。ちなみに、ドングリの殻斗に虫瘤が形成されているのを見たのは、これが初めてです。
殻斗に付着した虫瘤は1つだけで、他のものと比べるとサイズはかなり小さめでした。ただ、虫瘤に触れてみると殻斗にしっかり固定されていたので、クヌギハマルタマバチは普通葉ではなく、明らかにこの殻斗をターゲットに寄生したと思われます。
殻斗の表面は葉の一種である鱗片(変形葉)に覆われているので、この虫瘤を形成したクヌギハマルタマバチも葉に寄生したことは間違いないのですが...昨今の猛暑は、小さな虫たちの判断力をも鈍らせてしまうのでしょうか?