雑記058. 2011. 9.28
“ 渋いマテバシイのドングリ 〜 1日先生体験記 〜 ”
 本日、昨年に引き続き兵庫県三田市にある富士小学校のカルチャースクールでドングリの授業を担当しました(*)。先週末に近くの三田谷公園 [ 所在地 : 兵庫県三田市 ] のマテバシイから約400個のドングリを採集しました(**)が、昨年の授業では “ まず〜い!” と言う声が結構多かったので、今回は子供達がそこそこうまいと思えるドングリを見つけ出すことに注力しました。
 そこで、数日前に勤務先の近くにある瑞ヶ池公園 [ 所在地 : 兵庫県伊丹市 ] にある3体のマテバシイから、さらに約300個のドングリを拾い集め、合計700個のドングリの中から味が良さそうなものを厳選することにしました。

 うまいと思えるドングリを選別する為に、個体毎に採集したドングリ(図8-58-1参照)から各々2個ずつを取り出して、それらを鍋に入れて40分間煮込んだものを試食してみました。早朝から台所の辺りをウロウロしていた試食担当の愛猫ルーカス君は、ドングリが煮上がった時には姿をくらましてしまったので、今回は私一人で味見することになりました。

 余談になりますが、ルーカス君は甘やかし過ぎたせいか、最近頓にグルメなお猫様になってしまったようです。週末には、さっと湯通ししたミディアムなマグロの切り身、平日はシーバのドライフード(外がカリカリで中身がしっとりしている、私の目から見ても美味しそうなドライキャットフード)しか口にしなくなっています。ドングリの試食など “ 金輪際、ゴメンだニャン!” ってところでしょうか?
 我が家で共にドングリに親しんできた下の娘が、今年から中学生になってほとんど私の相手をしてくれない上に、昨年までは試食に協力的だったルーカス君にまでそっぽを向かれてしまい、何ともさびしい限りです。
  * 雑記24を参照願います。
** 雑記56を参照願います。

 さて、今回のドングリのお味はと言うと、珍しくほとんどの個体がまずまずでした。但し、1種類だけ(図中1番のドングリ)はマテバシイとは思えないぐらい苦い味がしました。文献によると、マテバシイのタンニンの含有量はコンマ数%以下とあるのに、これはどう贔屓目に見ても1%を超えているのではないでしょうか。口に出来ないほど苦〜いマテバシイのドングリがあるなんて、正直思ってもみませんでした。
 そんなわけで、苦いものや実(種)離れが悪いものを除いて、最終的に4体から採集したものを全て煮込んで持参することにしました。

 今朝は快晴で絶好の野外授業日和でした。昨年と同じ会場の車池公園 [ 所在地 : 兵庫県三田市 ] でもドングリの結実状況は良好で、集まった子供らも嬉々としてドングリを拾い集めていました。私が持参したマテバシイのドングリも、“ おいし〜い!”、 “もっと頂〜戴〜!! ” と言って、喜んで食べてくれました。どうやら、ここ数日間苦労した甲斐があったようです。

 富士小学校のみなさん、来年もまたぜひ誘って下さいませ。お声がかかるのを楽しみに待っています。