雑記545. 2024.10. 2
“ これぞ正にアベマキのドングリ☆ ”
クヌギとアベマキのドングリは堅果の形ではなく、堅果を構成する部位にそれぞれの特徴が現れます。へそや果皮の質感にも両者の特徴的な形質が見受けられますが、最も顕著な違いが認められるのは首回りの構造です。クヌギは首が短くて細く、アベマキは太くて長いのが一般的ですが、交雑している個体もあるので、完全に見分けることは難しいのですが、多くの個体のドングリと触れ合う機会が増すと、90%ぐらいの高確率で両者を識別することが可能になります。
このように、首回りに特徴的な構造を有するアベマキのドングリですが、京阪神のアベマキの豊庫とも言える服部緑地 [ 所在地 : 大阪府豊中市 ] には、とりわけ立派な首をもつドングリがたくさん結実します。数日前にここを訪れた時にも、既にたくさんのアベマキのドングリが落下していました。
今回は、服部緑地で採集できるアベマキのドングリの中でも、首が自慢の2種をご紹介します(図8-545-3参照)。
図8-545-4と図8-545-5は、図8-545-3のドングリの首回りを拡大したものです。この図をご覧になれば、これらのドングリが同種の中でも際立って立派な首をもつことがお判りいただけるのではないでしょうか。
さらに、首回りの構造だけでなく、果皮のザラザラした質感など、典型的なアベマキのドングリに見られるあらゆる特徴を兼ね備えており、正にアベマキの中のアベマキといっても過言ではないドングリ達なのです〜☆