雑記525. 2024. 2. 5
“ ブナの殻斗にも仕切りのようなものが... ”
 今はドングリのオフシーズンです。毎年この時期になると、前年に取得したデータの整理をしたり、これまでに採集した未整理のドングリをあらためてチェックしたりするのですが、偶にそれらの中から、採集した当時は全く気づかなかった素晴らしいドングリが見つかることがあります。今回は、2015年に妙見山 [ 所在地 : 大阪府豊能郡能勢町 ] で採集した大量のブナの殻斗の中から、コナラ属の多果の殻斗で言うところの “ 堅果と堅果の間にある仕切り ” (*)のようなものを見つけました(図8-525-1参照)。
* 仕切りとその形成に関する私見については、セクション25のAに記載しておりますのでそちらを参照願います。

 
 仕切りと言っても完全に2つの堅果を分離するようなものではありません。2つの堅果の間の殻斗から薄くて細長い物体が伸長しているだけですが、この形状を見る限り、シラカシの多果ドングリに見られる仕切り
(*)の一種に酷似、というか正にそのものでしょう(図8-525-2 下段 (b)参照)。この形態のものが存在するということは、もしかすると図8-525-2の(c)のような2つの堅果を完全に分離する仕切りをもつブナの殻斗が存在するのかもしれませんよ〜♪

 
 この仕切りは本当に想定外のものでしたが、他にも同じくブナの殻斗を整理していて、さらに驚きの発見があったのです☆ これについては、次回ご報告いたします。