雑記521. 2023.12.12
“ アラカシ、なのにシリブカ ”
 雑記514で、へそが陥没したシリブカガシのようなコナラのドングリを紹介しました。この形態のドングリは、コナラの中でも奥行きが浅い皿のような殻斗をもつものによく見られます。そこで、同じコナラ属で皿のような浅い殻斗をもつドングリが多いアラカシでも同じ傾向がみられるか確かめてみました。

 その結果、千代ヶ谷公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] に植栽されたアラカシの中に、へそが陥没したドングリばかりを結実する個体が見つかりました(図8-521-1参照)。それらは、コナラで見たものと同程度にへそが窪んでおり、コナラの時のようにへそを下にして台に載せたら、抜群の安定感で立っていました(図8-521-2、3参照)。

 
 一方、ほぼ同時期に平谷川緑地 [ 所在地 : 兵庫県三田市 ] に植栽されたアラカシの中にも類似の個体が見つかりました(図8-521-4参照)。こちらのドングリの殻斗も、千代ヶ谷公園のものとよく似た浅い皿のような形をしていました。やはり、殻斗の構造と陥没したへそとの間には強い相関がありそうです☆