雑記517. 2023.11.12
“ パーツのちょっとした違いで... ”
 同じ種類でも、ドングリには様々な形態のものがあります。堅果を例に挙げると、丸や三角、細長いもの等々、全体的な形状が異なるのは言うに及びませんが、同じ形の堅果でもそれを構成するへそや果皮、首のようなパーツの形態や質感が微妙に異なるだけで、全体的なイメージがガラリと変わることがあります。

 先日、深田公園 [ 所在地 : 兵庫県三田市 ] で採集したシラカシのドングリもその一つです。同園にはたくさんのシラカシが植栽されていますが、それらの中に、パッと見はどこにでもありそうな小さくて丸い堅果を結実する個体があります(図8-517-1参照)。でも、その堅果をよく見ると、真ん丸の堅果の中央にある首の環状構造(落痕)の裾がとても広くて、この部分を瞳に見立てると、まるで小さな目玉のように見えるんです(図8-517-2参照)。


 小さくて丸いシラカシのドングリなら、どれも目玉のように見えるだろうと思われる方は、ぜひシラカシの堅果を手に取ってご覧になってみて下さい。それほど珍しいものではありませんが、このようにキュートなドングリにはなかなか出会えないかもしれませんよ〜☆ 因みに、図8-517-3は他の場所で採集した小さくて丸いシラカシのドングリの例です。