雑記005. 2009.11.15
“ 2果のツブラジイを見つけました! ”
 紅葉の季節を迎えた京都府立植物園で、ツブラジイの2果のドングリ(*)を見つけました(図8-5-2参照)。スダジイの2果のドングリは良く目にするのですが、ツブラジイの多果ドングリについては、これまで中々お目にかかれませんでした。
 ドングリの中でも最小クラスなので、多果ドングリが落ちていても目につき難いだけなのかもしれません。そんな訳で、ツブラジイの多果ドングリに遭遇したのは、今回でまだ二度目なんです。

 園内のドングリの落下状況についてですが、スダジイやツクバネガシのドングリは既に終了しており、ツブラジイやシリブカガシについては、そろそろ打ち止めが近いような感じでした。代わりに、イチイガシのドングリの落下が始まりました(図8-5-3参照)。因みに同園は、橿原神宮や奈良公園ほどではありませんが、京阪神では長居植物園や京都御苑と並んで多くのイチイガシが観察出来る数少ない場所です。

 話は変わりますが、全国的に万延しているナラ枯れ(**)が京都府下でも深刻なようです。9月下旬にここを訪れた時には、園内の至る所でドングリの樹にナラ枯れ防除策が施されていました。
 
例年、同園のピンオークはたくさんのドングリを結実(落下のピークは10月末〜11月頭)するので、普通はこの時期に訪れても取り残されたドングリが散見されるのですが、今年はさっぱり駄目でした。ピンオークにも、他のドングリの樹と同じように防除策が施されていたところを見ると、やはりナラ枯れの影響で不作だったんでしょうか?京阪神地区で、被害がこれ以上拡大しないことを祈るばかりです。
 * セクション3-1-2に関連記事があります
** ナラ枯れ : 病原菌を媒介するカシノナガキクイムシが、ナラやカシ類の樹木に食害侵入することで樹木が枯死する現象。詳細は、http://cse.ffpri.affrc.go.jp/keiko/hp/naragare_1.html [ (独)森林総合研究所のホームページ ] を参照下さい。