雑記049. 2011. 8.19
“ 新鮮な虫瘤がいっぱい! ”
 兵庫県神戸市北区にある吉尾公園(敷地面積 : 約3ha)は、ドングリを間近に観察するのに適したところです。マテバシイ、コナラ、クヌギ、スダジイ、アラカシ、シラカシ等がたくさん植栽されていますが、樹高の低いものが多いので、花や果実、そしてドングリの樹に集う虫達を、直に手に取って観察することが出来るのです。
 同園は神戸市内にありますが、自宅のある三田市と神戸市北区は隣接しており、原付で僅か15分程度で行けるところなので、私にとってここは絶好の散策スポットなんです。

 今年の吉尾公園のドングリの結実状況は、極めて良好でした。特に、コナラは成り年のようで、どの樹にもたくさんのドングリが結実していました。それらの中に、昨年はじかみ池公園で採取した “ コナラの殻斗の付根にある短枝に出来た虫瘤 ” (*)と同様のものが、たくさん形成されているコナラの樹を見つけました。園内には、他にもたくさんのコナラの樹があるのに、なぜかこの虫瘤が形成されるものは、特定の個体に限られているのです
  * この虫瘤の詳細については、セクション9-2を参照願います。

 
 昨年、はじかみ池公園で採取した虫瘤は10月下旬だったこともあり、外観はすっかり色褪せていましたが、眼前にある虫瘤は造りたての新鮮なものでした。昨年は4つしか虫瘤が手に入らず、十分な調査が出来ませんでしたので、今年の秋にはこれらの虫瘤を採取して、再度幼虫の形態や成虫が羽化するまでの過程をじっくりと観察したいと思います。