雑記488. 2023. 1.18
“ 第3回 久米島ドングリ探検ツアー 中篇 その3 ”

 山城地区を探索した後、軽く昼食をとってから島尻地区の樹海に移動しました。ここからは、いつもお世話になっているKさんのだんな様にガイドをしていただきました。前回のツアーで探索したアーラ岳(*)の樹海ほどではありませんでしたが、人が立ち入った踏み跡らしきものは残っていたものの、ハッキリと山道と言えるようなものはどこにも見当たりませんでした。奥に行けば行くほど右も左も判らない状態でしたが、Kさんが同伴してくれているという安心感もあって、オキナワウラジロガシや亜熱帯特有の植物が生い茂る雰囲気(図8-488-1、2参照)を満喫しながら、ドングリ採集を楽しむことができました。
* 雑記247を参照願います。

 
 樹海の中には特筆すべき形態のドングリは見当たりませんでしたが、そこから巨岩に埋め尽くされた澤沿いの道(図8-488-3〜5参照)に出ると、そこには大きなドングリがたくさん落ちていました。

 
 山城地区で見た胴周りが太い丸い形をした黒っぽいドングリ(図8-488-6参照)や、島内の他の地域では珍しい扁平でへそが大きな巨大ドングリ(図8-488-7参照)がたくさん落ちていました。因みに、図8-488-7は全て同じ個体から採集したものですが、とりわけ大きなものは胴周りの幅が33mm(堅果重量 : 21g)もありました。

 ただ、これらのドングリは保存の為に加熱処理をして乾燥させる過程で、果皮が割裂しやすいのが玉にキズです。大きくても細長いものや卵形のドングリは比較的割裂しにくいのですが、丸くて大きい形をしたものは、加熱処理してもなかなか種子の脱水が進まないせいか、ディスプレイに相応しいドングリの歩留まりはかなり低調です。

 
 以上で、2日目の島尻地区での探索は終了です。お世話になったKさんとお別れした時には、すでに陽が傾いていたので、日没までの残りの時間はアーラ浜に行って、飯田さんと二人で珊瑚等を拾って過ごしました。3日目はいよいよ最終日ですが、あいにく早朝から雨天の中での探索になりました。その成果については “ 第3回 久米島ドングリ探検ツアー 後篇 ” でご報告致します。