雑記486. 2023. 1.16
“ 第3回 久米島ドングリ探検ツアー 中篇 その2 ”
 北部山岳地帯のだるま山を後にした私と飯田さんは、正午前にKさんと合流して、南部山岳地帯の山城地区を探索しました。山城地区にあるオキナワウラジロガシの林は、散策道よりも数m程下にある枯澤に根をはった個体が多いので、樹高の高いところに結実したドングリでも、散策道に立つ我々の目から僅か数mの至近距離で観察することができるのです。

 
 前回のツアーは11月下旬で、山城地区のオキナワウラジロガシの樹上にはたくさんのドングリが結実していましたが、今回はそれよりも約1ヶ月程遅かったせいか、ほとんどのドングリは既に地面に落下していました。図8-486-2は、この時期でも落下せずに、私と飯田さんが来るのを樹上で待ち続けてくれた数少ないドングリの姿を撮影したものです☆

 
 上述したように、山城地区は樹上に結実したドングリを近接撮影するのに適した絶好の撮影場所ですが、それ以外にもだるま山のように豊凶が激しくなく、量の多少はありますが、比較的安定してドングリを結実してくれるみたいです。前回のツアーでは、かなりの量のドングリをここで採集しましたが、今回も前回を上回るたくさんのドングリが落下していました。

 それらの中には、山城地区の定番とも言えるドングリが2つありました。1つは、堅果の胴周りが30mm前後もある宝珠のような形をしたドングリです(図8-486-3参照)。今回は30mmを超えるものはありませんでしたが、ほとんどキズの無いきれいなドングリがたくさん採集できました。

 
 もう1つは、堅果を覆う微毛が密生した、もの凄く毛深いドングリです(図8-486-4参照)。雑記482に、だるま山で採集した典型的なドングリを拡大した写真(図8-482-4参照)を掲載しましたが、両者を比較するとこのドングリの毛深さが半端ないことは明らかでしょう。この微毛は、多少表面を擦った程度ではほとんど脱落せず、まるで果皮そのものが肌色であるかのように錯覚してしまうぐらい濃密なんです〜♪

 私と飯田さんがドングリを採集したり撮影したりしている合間に、茶目っけたっぷりのKさんが、この毛深いドングリを拾い集めて樹上の枝に一列に並べておられました。その造形がとっても可愛いかったので、ここで紹介しておきま〜す(図8-486-5参照)。

 
 山城地区における探索は以上です。この後、引き続き島尻地区にあるオキナワウラジロガシの樹海を探索しました。続きは、“ 中篇 その3 ” をご覧下さい。

(補記)
 山城地区に向かう前に、Kさんにテリハボクとミフクラギの実がなっているところに案内してもらいました。前回のツアー以来、ドングリ以外にも久米島には楽しい拾いものがたくさんあることに、私と飯田さんはすっかりハマってしまいました。次回のツアーでは、モダマやサキシマスオウの実等、海の拾いものにもチャレンジしてみるつもりです☆