雑記469. 2022.10. 3
“ 何のへそ? ”
 森林植物園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で真ん丸のへそをもつドングリを見つけました(図8-469-1参照)。みなさんは、これが何のへそか判りますか?形態や質感からすると、コナラ属のドングリのへそのように見えますが...どうでしょうか??

 正解は、なんと野生種のクリ(シバグリ)のへそなんです!ホンマかいな?と思われるかもしれませんが、ホンマなんです〜。シバグリは殻斗の中に3つの堅果を包含しますので、図8-469-2の下段にあるような縦長の楕円形か、あるいは角がとれた三角形のようなへそが普通です。外国産のクリ属の中には、殻斗の中に1つしか堅果を包含しないものもありますので、そういう種類のへそはもしかすると丸いのかもしれませんが、3つの堅果を包含するシバグリでこの形はちょっと珍しいかもしれません。

 
 あらためて、図8-469-1の堅果の全体像と拡大したへそを図8-469-3に示します。へその形をよく見ると、微かではありますが周囲に歪のある部分(図中黄色の矢印で表示)が2箇所認められます。残念ながら、この堅果を採集した場所に、これを包含していたと思われる殻斗は見当たりませんでしたが、おそらくこの歪のある部分に退化した矮小な堅果が存在したのではないかと思われます。