雑記465. 2022. 9.17
“ 栽培種のクリみたいです♪ ”
私の通勤途中にある摂津伊丹廃寺跡 [ 所在地 : 兵庫県伊丹市 ] には、味わい深いドングリを結実するアベマキがいくつか植栽されていますが、それらの中で一番大粒のドングリを結実する個体(*)が、今落下のピークをむかえています(図8-465-1参照)。
* この個体は、廃寺跡に植栽された他のアベマキと違って、廃寺跡の敷地に面した個人宅 [ Yさん宅 ] に植栽されているものです。両者の境界付近にあるので、樹上に結実したドングリの大半が廃寺跡の敷地内に落下します。Yさんとは顔見知りで、私が落下したドングリを採集しているのを見かけたら、いつも手伝って下さいます。
一昨日、いつものように勤務先からの帰りに立ち寄ったら、まるで栽培種のクリと見紛うような大きなドングリが落ちていました(図8-465-2参照)。もともとこの個体に結実するドングリは、平均的なアベマキよりもかなり大きめ(図8-465-2の左側がこの個体の平均的なドングリ)ですが、このドングリは格別でした。
自宅に持ち帰って、このドングリのサイズをノギスで計測してみると、なんと幅が30mm以上もありました(図8-465-3参照)。これまで様々なアベマキのドングリを見てきましたが、これは同種の中でもチャンピオンクラスです☆
但し、へその部分に大きな亀裂が入っていたので、完品のみに限定している私のコレクションとして保存するのは諦めました。写真撮影が終了して廃棄する前に、果皮を割って中身を確認したところ、思った通り種子が2つ入っていました(図8-465-4参照)。たぶん、2つの種子が同時に発現したことによって、異常なまでに大きく成長したのですが、果皮の内部に種子を収納しきれなくなって、へそが割れてしまったのでしょう。欠損していなかったら稀に見る逸品なのにと思うと、本当に残念でなりません。