雑記456. 2022. 4.23
“ シンメトリー ”
西神中央公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で珍しいものを見つけました。なんと、2つの果軸と2つの葉痕がクヌギの枝でシンメトリーになっていたのです(図8-456-1参照)。ブナ科の樹木の葉は互生が基本で、葉は枝(茎)の節に1枚ずつ左右に互い違いにつきますから、この図のようなシチュエーションは普通ありえません。おそらく、この部分だけ葉が互生ではなく対生になっていて、それぞれの葉腋に花軸が立っていたものと思われます。
ちょうど花期を迎えていたので、同様のシチュエーションがないかこの個体の樹上をチェックしたところ、意外にも複数の枝で対生が見つかりました(図8-456-2参照)。
図8-456-3は、図8-456-2の左図にある対生の部分を拡大したものです。単に対生になっているだけでなく、それぞれの葉腋に雌花序が1つだけ咲いた同じ形態の花軸が立っています♪
ただ、通常葉腋に2枚ずつある托葉が、対生している箇所には2枚×2=4枚あると思っていたのに、全部で3枚しかなかったのです。他の対生した箇所も確認してみましたが、どれも3枚でした。
中途半端な托葉のせいで対称性が損なわれてしまいましたが、たぶん次に同園を訪れる時には、托葉が脱落して、図8-456-1とは比べものにならない鮮やかな黄緑色のシンメトリーを呈していることでしょう☆