雑記440. 2021.10. 3
“ あの風害から見事復活しました! ”
 2018年9月4日に日本列島を襲った台風21号は、京阪神の森林や緑地に甚大な被害をもたらしました。京阪神で屈指のアベマキのドングリの採集スポットである服部緑地 [ 所在地 : 大阪府豊中市 ] も、台風が過ぎ去った直後の園内は惨憺たる状況で、私のお気に入りのアベマキの中にも倒壊したり、真っ二つに折れてしまったものがありました。


 倒壊には至りませんでしたが、分厚くて強固な異形の殻斗をもつドングリを結実する個体(*)も、大きな被害にあったものの一つです。台風が通過した直後に目にした時には、ほとんどの枝が風で吹き飛ばされて、まるで電信柱のような姿に変わり果てていました。同園で一番のお気に入りだったこともあり、その時の事は今でもよく覚えています。

 ところが、ドングリの樹の生命力って本当に偉大で、枝がほとんど無くなったぐらいではビクともしないんですね〜♪ 風害から2年が経った昨年の秋には、電信柱のような幹から無数に伸び出した細長い枝に、僅かではありましたが、特徴のある大きなドングリが結実していました(図8-440-2参照)。
* 雑記Aを参照願います。

 そして3年目の今年の秋には、さらに長く伸びた枝のあちこちにたくさんのドングリが結実し、完全復活を遂げていたのです(図8-440-3参照)。以前は、樹上の高所に鬱蒼と茂った枝葉に隠れて、ドングリが結実している様子がよく判らなかったのですが、台風でそれらがきれいさっぱり一掃されたことで、結実している様子がはっきりと見て取れるようになりました☆

 昨日訪問した時には、この個体の下にたくさんのドングリが落ちていました(図8-440-4参照)。成熟したばかりのドングリを掌に載せてみると、久しぶりの半端ない重量感におもわず感激してしまいました☆ 大きなものは35gぐらいありますので、国産のドングリの中で栽培種のクリ以外にこの感覚を味わえるのは、他に無いのではないでしょうか。気象変動が激しい昨今ですが、これからも災害に負けず、素敵なドングリをたくさん結実してくれることを祈っています♪