雑記439. 2021. 9.25
“ アベマキのようでアベマキでない... ”
 緑ヶ丘公園 [ 所在地 : 兵庫県伊丹市 ] で採集できる魅力的な形態のアベマキのドングリを紹介するシリーズ(*)を、昨年の9月から始めました。今回も、緑ヶ丘公園で採集できるドングリの紹介ですが、アベマキではないので前記のシリーズとは別物です。ただ、見た目は完璧なアベマキのドングリなので、シリーズの番外編としてご紹介します。
* シリーズの1回目と2回目は、それぞれ雑記398、雑記438を参照願います。

 緑ヶ丘公園に植栽されているドングリの樹はアベマキが主ですが、他にも様々なドングリの樹があります。勿論、アベマキとよく似た形のドングリを結実するクヌギもありますが、こちらはアベマキに比べて極端に数が少ないです。
 
 同園のクヌギのドングリには球形のものはなく、どれも卵型や縦長のものばかりです(図8-439-1参照)。パッと見はアベマキのようですが、首回りの構造に着目すると、これらがクヌギであることは容易に判別できます
(**)が、数少ないクヌギの中に、1つだけどこから見てもアベマキとしか思えないドングリを結実する個体があるんです(図8-439-2参照)。
** セクション20-2を参照願います。

 
 この図のドングリは、たぶん誰が見てもアベマキにしか見えないでしょう。全体的な形状や頑丈そうな首回りの構造だけでなく、小さくて平坦なへそや果皮の質感のようなものまで、あらゆる構成パーツがアベマキのドングリによく見られる特徴を有しているからです。

 
 図8-438-5に、あらためてこのドングリのディティールを示しますが、堅果だけでなく奥行のある筒状の殻斗に至るまで、完璧なアベマキのドングリといっても過言ではありません。ドングリの種類を識別する際に、このようなドングリの存在は悩ましい事この上ないのですが、ドングリの世界の奥深さを演出する重要なファクターでもありますので、致し方ないのかもしれませんね。