雑記363. 2019.10.18
“ より太く!そして、より丸く!! ”
昨年、ドングリ探検隊といっしょに掖谷公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] に探索に出掛けた際に見つけた大きな卵形のコナラのドングリ(*)が、今年も大量に結実しました(図8-363-1参照)。
* 雑記316を参照願います。
今年のドングリは、昨年より太っちょで丸っこいものがたくさん見られました。比較のために、昨年と今年採集したものを図8-363-2に掲載します。
これを見ると、昨年と今年のドングリのプリコロ度(プリっとしてコロっとした度合いの略称です)にものすごく差があるように感じられますが、前者は堅果幅が18〜19mmぐらいで後者は20mm前後ですから、その差は1mmしかないんです。ドングリそのものがとても小さいので、こんな僅かな差でも全然別物に見えちゃうんですよね〜♪
今年採集したもので一番の太っちょドングリは、堅果幅が21.3mmもありました(図8-363-3参照)。この可愛らしい姿、なんとも言えませんね〜♪♪以前にも紹介しましたが、その秘密は堅果の中に2〜3個の種子が入っているからなんです(**)。これほど多種子のドングリばかりを結実する個体って、ちょっと珍しいかもしれません。
** 雑記324を参照願います。
さらに、このドングリは発根率がきわめて良好で、昨年の状況から察すると、あと一ヶ月ぐらいで落下したドングリの大半が発根すると思われます。ただ、残念ながら定期的な園内の整備(草刈り)によって、来春にはせっかく伸びた多くの芽が刈り取られてしまいますから、今のままだとこの素晴らしいコナラは一代限りで終わってしまいます。
今年は、この個体からたくさん採集したので、持ち帰ったものを私自身の手で自宅周辺にある林や池の周りの土手(**)に大量散布しました。1つでも無事に育ってくれれば、この個体の子孫を残すことができるのですが、果たしてうまくいくでしょうか?
*** 雑記033を参照願います。