雑記337. 2019. 4.24
“ ひっそりと咲いてました☆ ”

 先日、ウバメガシの多果の雌花を見つけた高塚山緑地 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で、もう一つ面白い光景を目撃しました。ここのウバメガシはまだ半数ぐらいしか開花していませんでしたが、パッと見は開花していないように見えたウバメガシの中に、ひっそりと小さな花を咲かせているものがあったんです(図8-337-2参照)。

 通常、ウバメガシの新枝の先端付近に咲く雌花軸は、かなり接近しないと判別できないほど小さなものですが、新枝の下方から垂下した長い雄花軸は、少し離れたところからでも開花しているのがはっきりと判ります。
 この新枝には、垂下した雄花軸が見られなかったので、今年は開花しなかったのだろうと思っていたのですが、近づいてよく見ると、小さな雄花軸がまるで雌花軸のように新枝の下方に点在していました(図8-337-3参照)。それらの中には、なんと雄花が1つしか咲いていないものもありました。

 
 マテバシイ(*)やシイ(図8-337-4参照)なら、これまでに何度もこのような花軸を目撃してきましたが、コナラ属ではこれが初めてです。たぶん、コナラ属ではとても珍しい事象ではないかと思います。

* セクション21の2項を参照願います。