雑記278. 2017.10.10
“ どっちがコナラか判るかな? ”
 2017年秋、ついに念願の成熟したコナラの多果ドングリをゲットしました(図8-278-1参照)。6月に高塚山緑地 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] にあるコナラで、たくさんの多果の幼果があるのを確認(*)してから、ずっとその個体をマークしてきたのですが、多果の数は日を追う毎にどんどん減っていき、8月に入った時点でわずか2個しか残っていませんでした。
  * 雑記255を参照願います。

 たった2個では秋までもたないだろうとほとんど諦めていたのですが、幸運にも1個がなんとかもちこたえてくれました。最後まで生き残ったのは、1つの殻斗が2つの堅果を分けて包含するタイプの多果ドングリでした。残念ながら、2つの堅果の内の1つは途中で成長が止まって枯死してしまったので、無事に成熟したのは1つだけでした。

 コナラは国産のドングリの樹の中で最も繁栄しているにもかかわらず、成熟した多果ドングリを目にすることはまずありませんので、今回採集したものは極めて珍しい例と言えるかもしれません。


 図8-278-3に、今回採集したコナラの2果のドングリをこれと似たようなサイズの堅果をもつマテバシイのドングリと並べてみました。
 以前、コナラ属でもマテバシイ属でも、ドングリの構造や成り立ちが同じであることを示す為に、リング状の鱗片をもつシラカシの多果ドングリと、瓦状の鱗片をもつ複数の殻斗が合着したように見えるマテバシイのドングリの形態を比較したことがありました
(**)が、鱗片の構造が大きく異なるせいで、両者が本質的に同じものであることをイメージしにくい方がいらっしゃったかもしれません。
 そこで今回は、マテバシイと同じ瓦状の鱗片構造をもつコナラを比較の対象として取り上げてみました。これなら誰が見ても、両者が同じものであることが文句なしにご理解いただけるのではないでしょうか。
 ** セクション25の@を参照願います。