雑記266. 2017. 8.18
“ ここにもハナガガシがありました! ”
 夏季連休中に訪れた京都府立植物園 [ 所在地 : 京都府京都市 ] でハナガガシを見つけました。場所は、園内の航空地図(図8-266-1参照)のピンクの丸で囲んだところです。

 だいぶ以前に同園のドングリマップを作成してから、園内をくまなく散策することが無くなったので、このハナガガシがマップ作成後に植栽されたのか、あるいは以前からそこにあったのに私が気づかなかっただけなのか、今となっては定かではありません。

 このハナガガシは、樹高が4mぐらいの比較的若い個体です(図8-266-2参照)。これは早朝の8時前(*)に撮影したものなので、なんとなく薄暗くて日照条件が悪いところのように見えますが、実際には日当たりの良いひらけた場所に立地しています。
 樹木全体を大雑把にチェックしたところ、昨年開花した幼果も今年開花した幼果も見当たりませんでしたので、残念ながらこの個体がドングリを結実することは当分の間ないと思います
(**)
   * 同園は通常9時開園ですが、当日は7時半から開いていました。
 ** ハナガガシは2年成です。


 余談になりますが、ハナガガシとシラカシを識別するのに有効なポイントは葉の形態の違いにあります。因みに、樹皮や樹形、ドングリの形態はどちらも非常によく似ているので、識別ポイントとしては弱いように思います。

 ハナガガシの葉裏には、シラカシに無い光沢があるので容易に識別できますが、葉裏の様子を確認するには、樹木に近づいて実際に葉を手に取ってみないと判りません。今回、この個体から少し離れたところを散策していた私がその存在に気づいたのは、ハナガガシの特徴的な葉身が目についたからです。
 ハナガガシの養身は、葉柄に向かって鋭角的に長いテーパーを引くような形をしています。ある程度の慣れは必要かもしれませんが、この特徴さえ掴んでいれば、逐一葉裏の様子を確認しなくてもハナガガシを認知できると私は思います。