雑記258. 2017. 7. 4
“ カシワの首はいつ伸びるのか? ”
今年の4月に、昨年採集したカシワのドングリを整理していてふと思いました。
“ カシワの首って、開花してから結実するまでのどの段階で伸びるのだろう?”
些細な事かもしれませんが、疑問に思ったら徹底的に調べないと気がすまない性格なので、カシワの花が咲く5月初旬から港湾緑地南公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] にある特定の個体で、果実の成長過程をトレースしてみることにしました。
ドングリはある程度の大きさになるまでは等方的に成長し、成熟する1.5〜2ヶ月ぐらい前から高さ方向に選択的に急伸します。実際にトレースする前は、“ 高さ方向に選択的に急伸する時期にググッと伸びるのかな? ” と思ったり、“ ヘソの位置から遠ざかるほど果皮は硬化するので、等方的に成長している段階で首の長さが飽和するのでは?? ” などと、想像をたくましくしていました。
さて、開花から1ヶ月ぐらいしてから首の長さを計測してみると、驚いたことに既に5mmもありました(図8-258-2参照)。その後、2回目以降の計測は半月毎に実施しましたが、2回目で1mm程度の伸長を確認してからは、ほとんど変化がありませんでした(図8-258-3〜図8-258-4参照)。
3回目の計測が終わった時点で、以前この個体で採集した堅果の首の長さをいくつか実測してみました。結果は5.5〜6.2mmだったので、2回目に計測した開花から1.5ヶ月後ぐらいで、成熟したものと同じ長さに達することがわかりました(図8-258-5参照)。