雑記249. 2016.12.15
“ 第2回 久米島ドングリ探検ツアー 後篇 ”
 ツアー最終日の11月30日の朝は快晴でした。行きと同様、帰りの飛行機も飯田さんと同じ便を予約することができず、結局飯田さんは昼前に、そして私は夕方久米島を発つことになりました。そこで、飯田さんが出発されるまでの間、山城と島尻の山道へ最後の探索に向かいました。もうドングリはほとんど落ちていないだろうと思っていたのですが、予想に反して結構な数が落ちていました。この様子だと、12月に入ってもしばらくはドングリが降り続きそうです。青空の下で、たくさんの新鮮なドングリを採集した後、飯田さんは一足早く久米島を後にされました。

 飯田さんを空港まで送り届けた後、天気が良ければ終日オキナワウラジロガシの樹形を撮影するつもりだったので、ツアーの2日目に曇り空で満足のいく撮影ができなかっただるま山に向かいました。現地までは20分足らずで到着し、すぐに撮影にとりかかりました(図8-249-1参照)。到着直後はいい雰囲気で撮影できたのですが、撮影開始から30分と経たないうちに空は一面雲に覆われ小雨がパラつく始末で、残念ながらそれ以上の撮影は断念せざるをえませんでした。

 
 撮影出来なくなったので、夕方まで他の事をして時間を潰さなければならなくなりました。小雨が降る中、行き場を失った私はしようがなく島尻に向かい、一人で澤沿いの岩場を中心に探索することにしました(図8-249-2参照)。

 探索を開始して早々に、当日の朝に飯田さんが採集されたのと同じような、大きくて新鮮なオキナワウラジロガシのドングリが幾つか落ちているのを見つけました(図8-249-3参照)。他にも岩場に降り積もった枯葉の上に、前日には無かった新たなドングリがたくさん落ちていました。すでに私の手荷物は一杯だったので、大きなものや形に特徴があるものだけを厳選して袋につめ、今回のツアーの探索を終了しました。


 空港に向かう前に、今回のツアーでもお世話になったKさんの御自宅にご挨拶に伺いました。帰り際に、黒糖菓子と玄関に飾ってあったオキナワウラジロガシのドングリを2個お土産にいただきました。これらのドングリは、だいぶ前にKさんがアーラ岳で拾われたそうですが、どちらも堅果長が40mmを超えるなかなか立派なものでした。今回のツアーで私が採集した幅が32mmもある太っちょの堅果と並べてみると、これらのドングリがとても大きいのがよく判ります(図8-249-5参照)。

 ただ、Kさんがおっしゃるには、これらのドングリはオキナワウラジロガシの中では特大の部類には入らないそうで、北部や南部の山岳地帯には堅果長が50mm以上、幅が40mmに達するドングリを結実する個体があるとの事。特大ドングリの採集は、来年以降に飯田さんと再チャレンジしたいと思っていますので、Kさん次回のガイドもよろしくお願い致します。

 今回のツアーで得られたオキナワウラジロガシに関する知見を基に、雑記では紹介しきれなかった内容も含めて近日中にセクション24の “ オキナワウラジロガシの世界 ” を全面改訂する予定です。お楽しみに!