雑記240. 2016.11. 8
“ 一瞬の輝き ”
 高塚山緑地には、たくさんのドングリの樹が植栽されています。ここには、京阪神では比較的ありふれたアラカシ、コナラ、クヌギ、アベマキ、ウバメガシ、スダジイ、ツブラジイ、マテバシイしかありませんが、同じ樹種でも他であまり目にすることが無い、ちょっと変わった形態のドングリを結実する個体が数多く見られます。

 前回、雑記239で紹介したムズムズ感のあるドングリを結実するウバメガシもその一つですが、他にも同じウバメガシで、成熟した時の色合いがとても素敵なドングリを結実する個体があります(図8-240-1参照)。

 ウバメガシのドングリは、成熟して茶色く変色する前には、鮮やかな黄緑色か緑色(薄黄色が混じっているものもある)のものが一般的ですが、この個体に結実するドングリは、少し薄い紅を差した淡いモスグリーン色をしています☆

 昨年、初めてこのドングリに出会ってから、ウバメガシではちょっと珍しい、しっとりと落ち着きのある色合いにすっかり心を奪われてしまいました(図8-240-2参照)。

 
 色で魅了するドングリは、形で魅了するものより、時間の流れに対して儚い存在です。このドングリは、まさにその好例と言えるでしょう。成熟したばかりの美しい輝きは、僅か数日で跡形もなく消え去り、普通のウバメガシとなんら変わらない姿形になってしまうのが、いつも残念でなりません(図8-240-3参照)。来年もまた、この輝きに会えることを心から願ってます。