雑記229. 2016. 9.27
“ ドングリの背比べ? ”
  関西の4大緑地公園の中でも、鶴見緑地 [ 所在地 : 大阪府大阪市/守口市 ] はドングリの生る樹の種類が最も豊富です。ちょうど今の時期は、毎年園内の至るところでクヌギのドングリが大量に落下します。先週末に訪れた時も、多くのクヌギの樹の下に足の踏み場もないぐらいたくさんの新鮮なドングリが落ちていました。

 鶴見緑地では、大泉緑地 [ 所在地 : 大阪府堺市 ]と同様に、巨大なクヌギのドングリが実ります。但し、同園では早朝からドングリを拾い集める人が結構いるので、お目当てのドングリを採集するのはなかなか難しいです。ずっと以前から、同園で最大級のクヌギのドングリが実る個体をマークしているのですが、なかなかタイミングが合わなかったりで、昨年までは思うように採集できませんでした。

 ところが、今年は長雨続きでドングリを拾いに来る人が少なかったせいか、当日は最大級のドングリ(図8-229-2 右側参照)が大量に落ちていました。

 掌の上だと具体的なサイズが判らないので、500円玉と比較してみました(図8-229-3参照)。採集した中で一番大きなものは、長さが34mm、幅が25mmもありました。重量は最大でも14〜15gぐらいで、大泉緑地の巨大ドングリ(最大22g)よりはかなり軽量でしたが、今年の2月に久米島で採集したオキナワウラジロガシのドングリと比べても、決して見劣りしないスーパーサイズです。

 一方、同園には非常に小さなドングリを結実するクヌギも多く、当日も複数の個体で可愛らしい小粒のドングリが大量に落下していました(図8-229-4参照)。図8-229-4の右側のドングリには、かなり小さなものが混在しており、長さが15mm、幅が12mmに満たないものが数多く見られました。

 余談になりますが、同園の最大級と最小級のクヌギのドングリを自宅に持ち帰って、へそを下側にして並べてみました(図8-229-5参照)。どれも似たり寄ったりで、抜きんでたものがいないことの喩えとして、“ どんぐりの背比べ ” という諺があります。確かに、ティラノサウルスのような巨大な恐竜の目線でこれらのドングリを見ると、その差は微々たるものかもしれません。ですが、人間の目線であればこれらが全くの別物に見えるのは、あえて言うまでもないでしょう。

 そんなわけで、“ どんぐりの背比べ ” という諺は、ドングリにあまり関心をおもちでない方が言い出しっぺではないかと、私は常々感じております。