雑記226. 2016. 9.14
“ 昨年は波打ってなかったのに... ”
 西神中央公園 [ 所在地 : 兵庫県神戸市 ] で、殻斗に波打ちの兆候があるシラカシのドングリを見つけました(図8-226-1参照)。先日、雑記224で激しく殻斗が波打つシラカシについて紹介したばかりで、この原因を調査するのに、まずは類似のドングリを結実する個体を探すことから始めようとしていた矢先だったので、これを見つけた時はあまりのタイミングの良さに驚きました。

 
 一月程前にこの個体を見た時には、殻斗が波打つ兆候など全く認められませんでした(図8-226-2参照)。それが僅か一ヶ月ほどで殻斗の形が劇的に変化しするのですから、本当にビックリです。
 ところで、同園にあるたくさんのシラカシの中で、どうしてこの個体をマークしていたかというと、実は昨年の11月に、この個体で殻斗が変形したドングリをたくさん見つけたからなんです。

 その時の様子を撮影したのが、図8-226-3です。雑記202でも紹介しましたが、この個体に結実したドングリはかなりの割合で殻斗が大胆に変形していました。今年の8月に撮影した図8-226-2でも、既にかなり変形した殻斗が見られます。ただ、昨年成熟したドングリで、殻斗が変形していないものはごく普通の形をしており、それらの殻斗は波打っていませんでした。

 それなのに、今年は一体どうしちゃったのでしょう。昨年の9月の時点で、この個体の幼果の形態を確認していなかったので何とも言えませんが、まさか成熟すると殻斗の波打ちが消失して、普通の形のドングリになるとでもいうのでしょうか。何はともあれ、引き続き原因究明のため、この個体のドングリの形態をトレースしていきます。
* 雑記129を参照願います。

(追記)
 その後の調査で、三田市民病院のシラカシの殻斗が異常に波打つ原因が判りました。詳細は、雑記234を参照願います。