雑記002. 2009.11. 7
“ ウォーターオークのドングリが大豊作!! ”
 秋晴れの好天に恵まれた11月4日に、午後から大阪市立大学理学部附属植物園を訪れました。もう彼是4年間も同園に通い続けていますが、ここは訪れる度に新たな発見をもたらしてくれる、大変すばらしいところです。

 初めてここに来た時は、夏の暑さが残る9月中旬だったせいか、猛烈な薮蚊の来襲に辟易させられました。虫除けスプレーで顔や手を何度も保護するのですが、耳元と顔の前面でブンブンと唸り続ける蚊は一向に遠ざかる気配が無く、採集どころではなかった事を今でもよく覚えています。
 因みに、昨今の温暖化の影響かもしれませんが、酷い年には11月末までこんな状態が続くのです。ここは植物園と言っても、樹が鬱蒼と繁った山なので、蚊の災厄については致し方無いのかもしれませんが...。

 そんな事もあって、ここには2度と来ることは無いだろうと思ったりもしたのですが、不思議とそれ以後も頻繁に足を運び続け、今では京阪神地区で5指に入る、私のお気に入りの採集スポットの1つになっています。私にとって同園の最大の魅力は、多種多様なドングリが採集出来るということもありますが、やはり訪れる人が少ない静かな環境の中で、時たま風にそよぐ樹々のざわめきを耳にしながら、大好きなドングリ採集に没頭出来るところですかね♪

 11月上旬ということもあって、園内に無数にあるコナラのドングリはほぼ落下が終了していました。今年のコナラのドングリの成りは、まあ普通と言ったところです。2008年がちょうど大豊作年だったので、今年はこんなものかもしれません。

 北アメリカ区 [ 園内名称 ] では、ウォーターオークのドングリがたくさん落ちていました(図8-2-2左側参照)。いつ見ても、愛嬌のある形をしています。採集活動4年目にして、初めて変形ドングリもゲットしました(図8-2-2:左側の右下箇所)。このドングリは時間が経つと、薄い黄土色に変色してしまいますので、青黒い独特の堅果の色彩が楽しめるのは、落下直後の今だけです。

 また、シイ型照葉樹林区 [ 園内名称(図8-2-1右下写真) ] では、シイ(スダジイ、ツブラジイ)のドングリがたくさん落ちていました。スダジイのドングリに関しては、京阪神地区で同園ほど多様な形態が見られるところは珍しいのですが、今年は大粒のドングリがほとんど落ちていませんでした。毎年、ここでは2果のスダジイのドングリが幾つか採集出来るのですが、この日も1つ見つけました。図8-2-2の右側に、その写真を掲載します。

 同園は、訪れる度に発見をもたらしてくれると冒頭で申し上げましたが、この日も驚くべきドングリとの出会いがありました。スダジイのドングリですが、常識では考えられない様な変な形をしてるんです
(*)。これについては、後日あらためて別のセクションで御紹介します。乞う、ご期待下さい。
* セクション3-3-5を参照願います。

(注) 各々の写真は、全て特定の樹から採集したドングリを撮影したものです。